ロケット工法T仕様の家は、一方向のみしか動かない筋交いではなく、上下左右の動き、すべての揺れる方向に働く構造用合板による耐力壁と、地震による想定外の衝撃による建物の変形を防ぐテラパネルによる建物倒壊抑止壁(一種のストッパーの役割を果たす)のダブルの壁を持っています。このロケット工法T仕様は、出雲大社など社寺建築に用いられてきた伝統的な「さくりはめ」工法を現代化したもので、長寿命住宅に応える最新の技術です。
無垢材施工に不安なく、無垢表わし加工に最も美しく調和する、安心・安全なニューロケット金物として開発しました。柱や梁がウッドテック金物と緊結され、在来軸組工法以上の強度を持つ接合部となります。特に座堀・ボルト・各種加工、外部に表わさない環境変化に対応しています。
ロケット工法は、ロケット金物も、さくりはめ壁も、モノ自体が持つおもしろさは山ほどあります。ここでは、そのおもしろさのサワリをお伝えします。
この工法は、躯体(スケルトン)と、しつらえ(インフィル)を別々に考える先駆けといえる工法です。このことが強調されるはるか前から、そうした考えにもとづいて開発されました。
昔の「田の字型」の家は、もともと自在な空間性を保持していました。小部屋ばかり多い「下宿屋」プランは、実は高度経済成長期に造られた家のプランに過ぎません。
ロケット工法は、建物の躯体が極めて丈夫に出来ているので、広い空間を実現することが出来ます。そして、生活の変化、家族の変化に合わせて間取りを変えていくことが出来ます。それは構造の成り立ちと、空間の区別とを分離して考えているからです。
建物は、第一に耐久性が問題です。風雨に晒され、大地の震動に耐え抜く耐久性がなければ、家は生き続けることはできません。第二に耐用性が問題です。暮らしや家族の変化に合わせて、建物内部を変えなければ、家は生き続けることはできません。つまり、耐久性と耐用性の両方が大事なのです。
この点、昔の「田の字型」の家は、太い柱と梁によって構成され、耐久性に優れ、同時に、間取りは襖や障子で仕切られていたので、暮らしの用に応えて自由に変化させることができました。つまり、躯体(スケルトン)と、しつらえ(インフィル)が分離していたから、昔の家は長生きすることができたのです。
建物の短寿命が伝えられるなかで、この分離に目が向けられたのは自然の成り行きでした。ロケット工法は、まさにこの要求に応える建築システムとして、当初から研究開発されてきたのです。
ロケットフレームの軸部材はムク材(又は集成材)を用い、接合部はロケット金物と、日本の木構法で多用されてきた、継手仕口を併用します。
現代のテクノロジーや構造力学を取り入れて開発されたロケット金物と、日本の大工技術を活かしたシステムになっていて、この組み合わせの明快さ、渾然一体性に、ロケット工法の真骨頂があります。
ロケットフレームは、メインフレームとサブフレームによって構成されます。メインフレームは、メイン柱(通し柱や柱勝柱)と、メイン梁(大梁)をいいます。サブフレームは、サブ柱(管柱)とサブ梁(小梁)から成ります。サブ梁の接合部はロケット金物で緊結されますが、サブ柱の柱頭柱脚は、木構法の仕口、ほぞ(一方の材端につくる突起、他方の材にこの突起を差し込むほぞ穴をうがって両者を合わせる)加工によって緊結します。
木造住宅は、大工棟梁の技量がものをいいます。職人不足が伝えられるなかで、むずかしい接合部をプレカットする技術が導入されていました。プレカットでは、二方向ないし三方向から梁〈横架材〉が、通し柱に差し込まれます。その部分は穴が開けられたり、掘られたり、削られたりしますから、断面欠損が生じます。
阪神淡路大震災以降、この欠損部分に破壊の危険性が指摘されるようになり、そこで従来の仕口の代替として、その応力を負担する金物工法が考案されるようになりました、。
ムク材は材にバラツキがあるため、金物工法に用いられる材は集成材が主材となりました。材の強度や含水率を管理してこなかった問題が原因ですが、ムク材に適した金物の開発が行われてこなかったことも事実です。その中でロケット工法は唯一ムク材に適した金物であることは、集成材にも最適だということです。ロケット金物が、金物工法技術の傑作とされるユエンです。
木は、湿気があるとそれを吸収し、部屋が乾燥していると、内部の水分を放散してくれます。木だけでなく、土壁も障子などに用いる紙も、同じような性質を持っています。だから、木の家は居心地がいいのです。この家は、杉材をふんだんに用いています。杉は通直で、木肌がやさしく、構造材にも造作材にもよく、最も人気の高い木です。
延床面積 : 168.00 ㎡ (50.87坪)
1階96.00 ㎡ (29.06坪) / 2階72.00 ㎡ (21,81坪)
自然の光が溢れる、明るく広い空間を実現。
台所・主寝室にも6mスパンのラーメンフレームを用いることにより、景色をまるごと取り込んだような気持ちよさに満ちています。暮らしに豊かさを生む、伸びやかな住まいです。
ル・コルビュジェは、家は住むための機械であると言った。
この言葉だけを取り出すと無機質な印象を受けますが、コルビュジェは建物が持つ純粋性(ピュリズム)を言ったのです。現代建築の先駆者である彼は、モデュロールという尺度に基づいて、それを基準に設計しました。既成の様式、余計な装飾性を排除した建築空間は、今でも新鮮です。
CUBE HOUSEが持つ、シンプル・イズ・ベストな設計は、このピュリズムを現代に体現しようとしたものです。
プラン no | 間口 (mm) | 奥行 (mm) | 玄関 | 標準施工 床面積(㎡) |
---|---|---|---|---|
no.1 | 5,000 | 12,000 | 北入り | 11.8(35.7坪) |
no.2 | 5,000 | 12,000 | 南入り | 11.8(35.7坪) |
no.3 | 6,000 | 10,000 | 北入り | 11.8(35.7坪) |
no.4 | 6,000 | 10,000 | 南入り | 11.8(35.7坪) |
no.5 | 7,000 | 9,000 | 北入り | 124(37.5坪) |
no.6 | 7,000 | 9,000 | 南入り | 124(37.5坪) |
no.7 | 8,000 | 8,000 | 北入り | 126(38.1坪) |
no.8 | 8,000 | 8,000 | 南入り | 126(38.1坪) |
(紹介しているプランの詳細は、一例です)
延床面積:118.35 ㎡ (35.86坪)
1階58.35 ㎡ (17.68 坪) / 2階60.00 ㎡ (18.18坪)
「CUBE」の8つの基本プランの中のno.2(間口5m×奥行12m・東入り)をベースとする2人家族の家です。(将来4人)2階のオープンルームは増える家族を想定して個室へ間仕切り可能な空間。(変更後3部屋)
延床面積:120.00 ㎡ (36.36坪)
1階60.00 ㎡ (18.18 坪) / 2階60.00 ㎡ (18.18坪)
「CUBE」の8つの基本プランの中のno.3(間口6m×奥行10m・北入り)をベースとする2人家族の家です。(将来4人)2階のオープンルームは増える家族を想定して個室へ間仕切り可能な空間。(変更後3部屋)
延床面積:118.00 ㎡ (35.73坪)
1階61.00 ㎡ (18.47坪) / 2階57.00 ㎡ (17.26坪)
「CUBE」の8つの基本プランの中のno.6(間口7m×奥行9m・南入り)をベースとする4人家族の家です。
(財団法人 日本建築センター認定)
認定番号 T010302Aa2600001
T020302Aa2600001
T030302Aa2600001
(財団法人 日本住宅・木造技術センター認定)
認定番号 合理化S14b-17
(財団法人 建築環境・省エネルギー機構認定)
認定番号 (2)450
子どもたちの気宇を大きく育て、次世代にとどける家
長寿命住宅は、造っては壊すスクラップ・アンド・ビルドに終止符を打ち、ストック社会を実現する住宅づくりを意味します。構造強度と乾燥が十分な材料と、歳月を経るごとに、表情が段々よくなる仕上材(共に自然素材)を用い、長い必要と、長い好みと、長い寿命に応える家をつくりましょう。
そのためには、必要とされる要件を、一つひとつクリアしなければなりません。ロケット工法が積み重ねてきた技術が、ここに生かされます。